Puka

映画や音楽など。思うところ思うまままに。

十三人の刺客

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ダイワハウチュのおじさんは、刺客の要となり、命がけで戦っていました。
(あ、すみません。そんな軽い映画ではないのですよね。)


この「時代劇」は、
半端な気持ちでは観てはいけない映画だと感じました。

 

初めから終わりまで
人の生きざまが、命が、決して軽んずことなく
様々な形でスクリーンに映し出されていきます。

 

演じた側も撮る側も
そして観る側も
体力勝負の映画です。

あまりに残虐で目を覆いたくなるシーンが多々ありますし
殺陣、古語、時代劇が苦手な方には
終わりまで見辛い映画かもしれません。

 

ラストの50分の戦のシーンを、
ただただ、長い!!!と感じるか、
13人の刺客の目となって感じれとれるか。

最後の吹石一恵さんの想い(演技)にリンク出来るかどうか。
(あ、ネタばれキケン)
観る人の感じ方の違いによって、この映画を観た人の評価ランクに
繋がったのかもしれません。

世襲で国を治めていった徳川の封建社会の世の中で
自分の身分や、生き方が、生まれた時から決められた世界。
そんな偏った社会の中での
男たちの生き様。

色欲・食欲・睡眠欲・名誉欲・財欲
五欲を人としてどう制御していけるか・・・。

 

暴君 松平斉韶(史実でいくと、本当は松平斉宣らしいですね。)
徳川の封建社会の犠牲者かもしれないかと思ったり・・。

映画の中で、冷やかに笑いながら人を切る斉韶が
現代の、海の向こうの、よその北の国と重なって見え、
あの三代目が、暴君でないことを祈るばかりです。

 

(あ、横道それました。)

混沌としたCOVID19の今、
逃腰で責任転嫁、足の引っ張り合い、と見苦しい霞が関のお偉い方達に、
刺客の骨太の男たちから、一発天誅をしかけてもらいたいもんです。

 

■俳優陣
素晴らしい限りです。
お一人お一人を、延々と書き綴りたいくらいです。

大御所陣の殺陣
「間合い」
「目線」
「静と動」
日本映画ここにあり!と呻るばかり。
若手も、これからを支えてくれるだろう期待できる逸材ばかりです。
山田孝之伊勢谷友介、それを支える豪華キャスト。

 

特筆すべきは、稲垣吾郎さんの暴君 松平斉韶。
背筋が凍りつくほどに恐ろしい。
加えて、ラストの狂気。薄ら笑う顔。
彼の絶賛に値する演技が、この映画の評価を
ランクアップさせたんだと思います。

 

あと、気になった女優さん。
「茂手木桜子」 さん。
暴君によって手足を切り落とされた女性を演じておられるんですが
”目の動き”に驚くばかり。
他の作品に出ておられるのでしょうか?
・・・いろいろ調べて見ましたが、公開当時わかりませんでしたが
蛇にピアスにも出演されていたようです。

 

■女性のメイク
暗さがリアリティーで、史実に忠実。
以前、テレビ番組で、見たのですが
江戸時代のあのメイクには訳があって、
蝋燭の揺らぐ灯りの薄暗さの中で美しさが際立つそうです。

 

■映像
本作品、工藤栄一監督、片岡千恵蔵主演「十三人の刺客」のリメイクです。
ワタシが幼いころに父と観た時代劇のモノクロ感が
現代の映像技術で、もっともっと実録に近い映像で仕上がっています。
光と影を感じてほしい映像です。

・・・・・・ああ、まだまだ書き足らない。

映画館で見てほしかった映画でもありますが
DVD是非。
ただ、続けて何度も繰り返し・・・は見れない映画だと思います。
あ、幼いお子様には見せないでくださいね。

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