Puka

映画や音楽など。思うところ思うまままに。

Mother and Child 愛する人

Mother and Child 愛する人


素直になれない
素直じゃない
素直になりたい
素直になってほしい
母と娘。そして人。

実に良い映画です。日本では2011年に公開された2009年の映画です。

プロローグは凪。
あまりに淡々としてて、もう少し起伏があって然るべきかと思ったけれど
登場人物の心情をじっくりと描きたかったからかもしれません。

閉ざされた心や 苛立ち 悲しみ 葛藤。
彼女たちがどうしてそうなったのか
登場人物が名女優たちによって見事に
そして丁寧に演じられていきます。

「家族」を知らず、どう接して良いかわからないエリザベス
を、演じるナオミ・ワッツの演技力。

生い立ちがそうさせたのか、娘を手放してからなのか
人嫌いとも見えた主人公カレンの感情の起伏と移り変わり
を、表情の移り変わりとシンクロさせる大女優アネット・ベニング

泣き言をいうんじゃない!Be the mother!
と子育てを放棄しそうなルーシー(Kerry Washington)を
母エイダ(S. Epatha Merkerson)がたしなめるシーンは、もう拍手です。
子育ては、お人形遊びじゃない。
”母になるということ”は、そういうことなんです。

エピローグ。
枯渇した地面が、じんわりと愛で満たされていく感じにも似ています。
悲しみを越えた場所に優しい風が吹いているような。。。

自分と向き合いたいときに見ると、刺さるものがあるかもしれません。

今ならGyao!で観れるようですよ。
あ、あとちょっとだけ言わせてくださいな。

なーぜ「愛する人」って邦題にしたのよ、、、?

原題の「Mother and Child」に一票です、はい。
良くあるっちゃぁ良くあることですけど・・・ね。

Gyao!】    愛する人
【allcinema】愛する人

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Puka (Katharine)
post-date:2019年9月23日

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド (Once Upon a Time in Hollywood)

なんの前知識なく飛び込んだ映画館

 

レオ様とブラピという二大スター共演

そして監督は Quentin Jerome Tarantino

もう話題性は十分な映画です。

 

始まってすぐにSo Coolな二大スター見て
「あー年とったなー(笑)」
「でもやっぱ、カッケーなー」
としみじみ。

 

キャデラックやら花柄 ヒッピーで年代をしっかりインプットさせつつ
「うーわ、ブルース・リーに怒られるよw」
「え?? スティーヴ・マックィーン似すぎw」
などと思いながら、ま、何となく的に気にせず視聴(笑)

進むにつれ、伏線の多さでワタシの脳は右往左往。
とどめの一撃はシャロン・テート
・・・シャロン・テート??あれ、あの・・・?!
ってことは、この子殺される。。。いかんっ!ってことで、
鑑賞中に伏線を組み立ててました(滝汗)

 

たぶんこの辺り、背景を知ると知らずでシャロン・テートの重みが全然違います。鑑賞前に、チャールズ・マンソンや彼女のことも、ちょいと調べて、見に行かれることをお勧めします。

で、このワンハリ。

オールディーズでも楽しめます。
 ミセスロビンソン
 カリフォルニア・ドリーミング
 サークル・ゲーム(いちご白書ですよね。)
などなど懐かしすぎて、嬉しさのあまり
鑑賞中に口ずさまないようお気を付けください。(はい、ワタシです)


あと、今回、気になったのが

女優(子役)の ジュリア・バターズ   

なんとも小気味よくて表情が良い。

新しいスターの予感。大事に育ててほしい。。



史実、友情、ヒューマンドラマ、サスペンス、サクセスストーリー、反ヘイト?・・・をミキサーにかけて、何が何だかわからんが
どどーん!とラストは、もう、やり過ぎ以上の残忍なシーン・・・タランティーノ作品の真骨頂。

実際のシャロンテート殺人事件でも、そうだったのかもしれず。
人間の奥底にある憎しみや偏った思考にある ”限度” は誰も推し量ることが出来ないのかも・・・と、恐ろしくなった。

タランティーノ、さすがです。


が!これだけは言いたいーーーー!
映画の尺について。
題材から考察すると、これぐらいでも短いかもしれないと思うのだけれど、体力的目線で一言申し上げると。。

長すぎーのタランティーノ

腰が痛いのは我慢するーノ

 

です、はい。
ワタシと同じくそれなりのご年齢の方は、水分控えめで鑑賞されるが
おすすめです。

 

【Once Upon a Time in Hollywood】公式サイト

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Puka (Katharine)

天気の子

先月夏休みに「天気の子」見てきました。※少しネタバレ入ります。

 

ファンタジーともサイエンスフィクションともとれる

この2次元のアニメーションの中に

しっかりと3次元の世界に根付く ”人” が居ました。

 

晴天を呼ぶ能力が宿っているヒロイン陽菜と

主人公 帆高が知り合い

ずっと雨という異常気象の中

何かを探し葛藤し絶望し、そして居場所を見つけ奪われてしまう。

 

其々の生きざまが、現実と非現実の間で右往左往し

スクリーンの中、雨と太陽に描写を変えて

のべつ幕無しに展開していきます。

 

翻弄する若者。

諦めの軌跡を辿り、諭す言葉を(本心とは裏腹に)並べる大人たち。

 

はじまりは苦しかったんですよ。

生き馬の目を抜く東京で帆高が、落ちていく姿が。

我が息子だったら、ひっぱたいてでも連れ帰ってますね(笑)。

 

そんな時に知り合った陽菜。

正しく雲間から差す光のようでした。

 

少し話が好転する度に

雨のシーンが一抹の不安の伏線として遮り続けました。

 

雨のシーンも色々で

特に花火大会が終わって雨粒が道路に打ち付けはじめるシーン!!!

一瞬、アニメーションということを忘れたほどに。。。

観る人によっては、他の雨のシーンが忘れられないと思うかもしれませんね。

 

現実の未来で

本当に異常気象の世のなかが来るかもしれません。

異常気象のままで終わった東京は混沌とした現在と似ています。

今も精神的には異常気象に近い世の中なのかもしれません。

 

でもね、

大丈夫だと言ってあげれる

世の中に

大人はしなくちゃならないんです。

 

先人たちがそうしてきたように。

 

クライマックスで

ヒール役の高井刑事(腹が立つ奴だけれども(笑))

が念じるように呟いた言葉は

この映画を見ている全員の気持ちが乗っかった言葉じゃなかったかと思います。


  「頼むから撃たせないでくれよ」

 

その一線を若者に越させてしまう

世の中にならないようにと祈ります。

そして新しい希望を見いだせる世の中になりますようにとも

祈ります。

 

原作・脚本・監督・絵コンテ・編集・イメージボードは 新海誠 監督

作画監督は田村篤さん

 

映像はさすがです。

空のシーン

花火のシーン

天のシーン

ラストの東京 

街並みも小物一つ一つ

どれをとっても丁寧な描写で美しい。

 映画館で観られるならIMAXおすすめです。

カップヌードルを押さえてた村上 春樹さんのキャッチャーイン・ザライ。

あのキツイ本(笑)も伏線になってるのかな。

 

声優陣も豪華でした。

その中、主人公 帆高は、大抜擢の醍醐虎汰朗さん。

俳優さんだそうですね。帆高の若さゆえの危うさが伝ってきました。

小栗旬さん、文句なしです。大ハマり役です、はい。

平泉成さんは、劇中も「平泉刑事」で良かったんじゃない?(笑)と思うぐらい

平泉さんでした。 

倍賞千恵子さん素敵でした。・・・書いてたらキリがないですね。

 

最後に

映像の中、ボーナスシーンが目白押しでしたね。

あんな人や、こんな人が出てきます。未だの方はお見逃しなきよう。。。

でもそれもちゃんと新海ワールドとしては繋がっている。

観終わった後に、観客へのメッセージがしっかりと残る・・

そんな映画です。

 

【天気の子】公式サイト

tenkinoko.com

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Puka (Katharine)

REAL STEEL

 
昨年に(字幕で)観た映画です。
昨年にみた映画の中で、一番好きな映画かもしれません。
 
ただのメカニックな格闘映画ってわけじゃなく。
熱血父子のスポコン映画でもない。
 
重いはずの背景。
離婚、どん底、ギャンブル、父親不信、子供さえも金づる・・・
 
今の世の中「あなた、保護者の監督責任は?」って
言われるかもしれない父親です。
 
そんな父親の想いを信念を、
その子供はちゃんと見つけていった・・・。
ある意味、子供が父親の”ここ一番”を引き出してくれた。
 
親と子も、人対人。
「ああ、この人と一緒にいたい」と感じたとき
夢も空気も分かりあえるのだなって・・・。
 
 
押しつけもなく、人生の汚さも隠さず
必要な時に必要なことだけを答える。
背中を見せるのではなく
全身をさらけ出し・・・。
 
ある意味、こんな父子になりたい(笑)と思いました。
 
 
ロボット達は、命があるような錯覚を思わせてくれます。
苦笑するほどの日本びいき?があちらこちらで、アニメっぽくて笑えます。
 
ラストシーンが予想出来るであろうアメリカ映画です。
素晴らしい作品!とはいえないかもしれません。
 
でも
ワタシ、この映画大好きです。
最後は、もう
「いけ~~!そこだあ!行くんだジョ~~~(違う?)」って
映画館で拳を天井に上げてました(笑)。
 
はい、ヒュー・ジャックマンにも、惚れました(笑)
・・・・女って、こんな人に弱いのよね・・・な~んてね!(笑)
 
【REAL STEELl】公式サイト 
 

ROBIN HOOD: PRINCE OF THIEVES

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ご存じ伝説の義賊ロビン・フッドです。
たくさんの映画、本、テレビドラマになりましたね。
 
今日私が見たのは、1991年のアメリカ映画です。
ワタシの中での『騎士の似合う男』三本の指に入ります(笑)
 
なぜか ロビン・フッドが貴族の息子として登場しますが
その「ぼんぼん(金持ちの息子のことね♪)の甘さ」が背景にある上での
格好良さとでもいうのでしょうか。
上手く描かれていたように思います。
 
娯楽映画として、充分に満足できるものでした。
 
中世の城壁に衣装の素晴らしもさることながら
シャーウッドの森に迷いこむ黒と、陽光の白。
映像もとても美しく仕上がっていました。
 
 
[キャスト]
なんたって、ケヴィン・コスナーの周りを固めるキャストがすごい。
 
存在感は、文句なしです。目線ひとつひとつに心が見える。
なぜか ロビン・フッドの仲間のイスラム教徒としての設定。
エビンレイノルズ監督は、彼を起用したかったのかなあ・・・
監督ぅ~起用は大成功でしたよ~(笑)
ロビンフッドよりも偉大なるアジームのほうが素敵でした(笑)
 
あのハリーポッターの スネイプ先生。
こちらの、眼力もすごいですよね。
悪行をシリアスに、なのになぜかコミカルな後味を残せる演技が素晴らしい。
 
驚きその1
ジェラルディン・マクイーワン
ワタシは見たことは無いのですが
アガサクリスティのミス・マーブル役をされていたそうです。
あの、おどろおどろしい魔女が
ミス・マープルですか・・う~ん、メイクって凄いです。
日本で演じれるとしたら・・樹木希林さんぐらいでしょうかしらん。
 
驚きその2
ジャック・ワイルドが出ているのですよ!!
ワタシは、『小さな恋のメロディー』では、可愛いマークレスターよりも
カッコいいジャックワイルド派でしたので、あとから配役をみてびっくりです。
映画の中で是非、探してみてください。
こちらは↓若いころのジャックワイルドです♥
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驚きその3(ネタバレです。ご注意。)
LASTシーンで私は口を大きくあんぐりしました。
最後の最後に、全部持っていくかい、あんたは!
って感じで、出てきます。
はい、ショーン・コネリー閣下です。
格好良すぎます、はい(笑)
 
しかし、なぜ今「ロビンフッドを?」って?
実は、今習っている英語レッスンの今回のテキストが
「ロビンフッド」。。。英訳に行き詰まり借りてきました。
 
そこで。。。
脚本家のジョン・ワトソンとベン・デンシャムに言いたい。
 
私の読んでるのとあらすじが
違いすぎるやんかあああああ・・・
 
 

十三人の刺客

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ダイワハウチュのおじさんは、刺客の要となり、命がけで戦っていました。
(あ、すみません。そんな軽い映画ではないのですよね。)


この「時代劇」は、
半端な気持ちでは観てはいけない映画だと感じました。

 

初めから終わりまで
人の生きざまが、命が、決して軽んずことなく
様々な形でスクリーンに映し出されていきます。

 

演じた側も撮る側も
そして観る側も
体力勝負の映画です。

あまりに残虐で目を覆いたくなるシーンが多々ありますし
殺陣、古語、時代劇が苦手な方には
終わりまで見辛い映画かもしれません。

 

ラストの50分の戦のシーンを、
ただただ、長い!!!と感じるか、
13人の刺客の目となって感じれとれるか。

最後の吹石一恵さんの想い(演技)にリンク出来るかどうか。
(あ、ネタばれキケン)
観る人の感じ方の違いによって、この映画を観た人の評価ランクに
繋がったのかもしれません。

世襲で国を治めていった徳川の封建社会の世の中で
自分の身分や、生き方が、生まれた時から決められた世界。
そんな偏った社会の中での
男たちの生き様。

色欲・食欲・睡眠欲・名誉欲・財欲
五欲を人としてどう制御していけるか・・・。

 

暴君 松平斉韶(史実でいくと、本当は松平斉宣らしいですね。)
徳川の封建社会の犠牲者かもしれないかと思ったり・・。

映画の中で、冷やかに笑いながら人を切る斉韶が
現代の、海の向こうの、よその北の国と重なって見え、
あの三代目が、暴君でないことを祈るばかりです。

 

(あ、横道それました。)

混沌としたCOVID19の今、
逃腰で責任転嫁、足の引っ張り合い、と見苦しい霞が関のお偉い方達に、
刺客の骨太の男たちから、一発天誅をしかけてもらいたいもんです。

 

■俳優陣
素晴らしい限りです。
お一人お一人を、延々と書き綴りたいくらいです。

大御所陣の殺陣
「間合い」
「目線」
「静と動」
日本映画ここにあり!と呻るばかり。
若手も、これからを支えてくれるだろう期待できる逸材ばかりです。
山田孝之伊勢谷友介、それを支える豪華キャスト。

 

特筆すべきは、稲垣吾郎さんの暴君 松平斉韶。
背筋が凍りつくほどに恐ろしい。
加えて、ラストの狂気。薄ら笑う顔。
彼の絶賛に値する演技が、この映画の評価を
ランクアップさせたんだと思います。

 

あと、気になった女優さん。
「茂手木桜子」 さん。
暴君によって手足を切り落とされた女性を演じておられるんですが
”目の動き”に驚くばかり。
他の作品に出ておられるのでしょうか?
・・・いろいろ調べて見ましたが、公開当時わかりませんでしたが
蛇にピアスにも出演されていたようです。

 

■女性のメイク
暗さがリアリティーで、史実に忠実。
以前、テレビ番組で、見たのですが
江戸時代のあのメイクには訳があって、
蝋燭の揺らぐ灯りの薄暗さの中で美しさが際立つそうです。

 

■映像
本作品、工藤栄一監督、片岡千恵蔵主演「十三人の刺客」のリメイクです。
ワタシが幼いころに父と観た時代劇のモノクロ感が
現代の映像技術で、もっともっと実録に近い映像で仕上がっています。
光と影を感じてほしい映像です。

・・・・・・ああ、まだまだ書き足らない。

映画館で見てほしかった映画でもありますが
DVD是非。
ただ、続けて何度も繰り返し・・・は見れない映画だと思います。
あ、幼いお子様には見せないでくださいね。

【13 ASSASSINS十三人の刺客ファンサイト
【レンタル】  TSUTAYA online 

 
 

食堂かたつむり

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Amazonなどを見ていると
様々な評価がありますが
ワタシ、
この本、好きですよ^^
 
最初、
何を言いたいのだろう?かと
戸惑いながら読み進めていったのです。
幸せになれる魔法の食堂・・・?
親子の愛?
食材に慈しむこと?
 
作者の書き方如何で、
もっと深入り出来そうな人間関係や心の奥は
読み手の想像に委ねられますし
目を覆いたくなるような描写も含まれています。
 
それなのにね、 
気がつくと、涙流しながら読み終えていました。
 
こってりしつこい、お肉料理と
きらきらの喉通りの良いレモン水が
交互に味わえるような感じなのかなと思います。
 
後半
癌という重い題材にはあまり触れていませんが
STORYの中、死を迎え、幾月が過ぎても
涙が止まらなかったのです。
 
きっと、読み進めていくうちに
ワタシの中に、いろんな人の思いが累積したようで
静かすぎた描写が、一気に流れ出した気がしました。
 
あとね、
おかん・ルリコの不器用な生き方が
心にいまも残っていますです。。。
 
 
そうそう、これ映画にもなってるんですね。
DVDが出ていました。
 
借りようかと思いましたが
物語の中へ、ワタシ自身が透明人間になったような感覚で入り込んで見た
あの
森の暗さや
空気が
感じれなかったらどうしよう・・・
そう思ったので借りませんでした。
 
もし観られた方がいらっしゃったら
感想教えてくださいませ。
 
追伸
この「かたつむり食堂」を、Yahoo Daysで
ご紹介くださったjeaouさんに感謝です^^♪
ありがとうございました。
 
【映画 食堂かたつむり HP】